大切な人や愛するペットとの別れは、言葉では言い表せないほど辛いものですよね。
最後のお別れのシーンで、安らかに眠れという祈りを込めて花を贈りたいけれど、どんな花を選べばいいのか迷ってしまう。
そんな悩みはありませんか。
葬儀や法要でのマナーや、永遠の眠りを意味する花言葉を持つ花にはどんなものがあるのか、気になりますよね。
実は、選ぶ花によっては遺族に失礼になったり、マナー違反になってしまったりすることもあるんです。
そこでこの記事では、追悼の場にふさわしい花言葉や、逆に避けるべき怖い意味を持つ花、そしてペット供養でよく使われる虹の橋の考え方まで、幅広く解説していきますね。

この記事のポイント
- 永遠の眠りや追悼の意味を持つ代表的な花と由来
- 葬儀や法要で失礼にならないための基本的な供花マナー
- 創作活動や演出でも役立つ死や呪いを暗示する怖い花言葉
- 大切なペットの旅立ちを優しく見送るための虹の橋と花選び
花言葉で安らかに眠れと願う追悼に最適な花々
まずは、直接的に「眠り」や「安息」を意味する花言葉を持つお花を紹介します。
西洋の神話に基づいたものから、日本の仏事の定番まで、その背景を知るとより深い気持ちを込められるはずですよ。
ここでは、贈る相手やシチュエーションに合わせて選べるよう、代表的な5つの花を深掘りしていきます。
ポピーが象徴する永遠の眠りと神話の由来
「永遠の眠り」という花言葉をストレートに持っているのが、ポピー(ケシ)です。
なぜポピーが眠りに関係しているのか、ここ、気になりますよね。
実はこれ、古代ギリシア時代からの薬理学的な背景が深く関係しているんです。ポピーの乳液には鎮静・催眠作用のある成分が含まれており、古くから「眠りをもたらす薬」として利用されてきた歴史があるんですよ。
ギリシャ神話の世界でも、眠りの神ヒュプノスや、その息子である夢の神モルフェウスは、ポピーが咲き乱れる洞窟でまどろんでいる姿で描かれます。
また、豊穣の女神デメテルが、愛娘ペルセポネを冥界に連れ去られた悲しみを癒やすために、この花を使って眠りについたというエピソードも有名です。
特に赤いポピーには「慰め」や「安息」という意味があり、第一次世界大戦後の欧米では戦没者への追悼のシンボルとなりました。
ちょっと切ないけれど、静かな場所でゆっくり休んでほしいという祈りを込めるには、これ以上ないお花かなと思います。
ヒヤシンスの紫が表す深い悲しみと哀悼の意
紫色のヒヤシンスには、「悲しみ」「悲哀」「許してください」という、胸が締め付けられるような花言葉がついています。
これは、太陽神アポロンが愛した美少年ヒュアキントスの死を嘆いて咲かせたという、ギリシャ神話の悲劇に由来しています。
アポロンが放った円盤が少年に当たり、彼が亡くなった際に流れた血からこの花が咲いたと言われているんです。
ヒヤシンスの花びらには、アポロンの嘆き節である「AI AI(ああ、悲しい)」という文字が刻まれているという伝説もあり、単なる眠りだけでなく、「遺された側の深い哀惜の念」を表現するのに適しています。
一本だけでも凛とした存在感があり、その高貴で豊かな香りは、故人の霊を慰める手向けの花として非常に好まれますよ。
ヒヤシンスを供える際のポイント
ヒヤシンスは球根植物なので、切り花としてだけでなく、鉢植えとしてお供えされることもあります。
しかし、葬儀の場では「根付く」ことが「不幸が根付く」と捉えられることもあるため、基本的には切り花のアレンジメントとして選ぶのが無難ですよ。
香りが強いため、狭いお部屋では少し注意が必要かもしれませんね。

葬儀でご冥福をお祈りしますと伝える白菊
日本の葬儀において、安らかに眠れという願いを託すなら、やはり白菊は欠かせません。
花言葉は「高潔」「清浄」「ご冥福をお祈りします」。
まさに日本の供花の王道ですよね。なぜこれほどまでに菊が定着しているのか、その理由は宗教的な背景と実用性の両面にあります。
仏教や神道において、菊は邪気を払い、場を浄化する力があると信じられてきました。
また、菊は花持ちが非常に良く、花びらが散りにくいため、長期間お供えしても祭壇や仏壇を汚さないという利点があります。
特に四十九日までの間は「白一色」でお供えするのが伝統的なマナーとされていますが、白菊はその要件を完璧に満たしてくれる頼もしい存在です。
西洋(フランスやイタリアなど)でも、菊はお墓参りの定番として「死」や「鎮魂」を象徴する花となっており、世界中で愛されている追悼の花と言えるでしょう。
日本では皇室の紋章にも使われるなど、格式の高さも相まって、故人の尊厳を守るのにぴったりなお花ですよ。
亡き母を偲ぶ白いカーネーションと尊敬の念
「母の日」のイメージが強いカーネーションですが、白いカーネーションには「亡き母を偲ぶ」「私の愛は生きている」「尊敬」という特別な意味があります。
この風習は、1900年代初頭にアメリカのアンナ・ジャービスが、亡くなった母親の追悼式で母の大好きだった白いカーネーションを参加者に配ったことから始まりました。
母親を亡くした喪失感の中で、安らかな眠りを祈りつつ、今も変わらぬ愛を伝えたい。
そんな繊細な想いを代弁してくれるのが、この白いカーネーションです。
葬儀や法要において、母親や母のように慕った方へ贈る花としてこれほどふさわしいものはありません。
フリルのような柔らかな花びらが、悲しみに沈む心を優しく包み込んでくれるはずですよ。

希望を託すトルコキキョウと遺族への慰め
最近、菊に並ぶほどの人気で供花に使われるのがトルコキキョウです。
花言葉は「希望」「優美」「清々しい美しさ」「良い語らい」など、ポジティブなものが多いのが特徴です。
お葬式の場なのに「希望」?と思うかもしれませんが、これには遺された人々への配慮が込められているんです。
故人の安息を祈るのと同時に、「悲しみの中でも希望を持って歩んでほしい」という遺族へのエールとして贈られることが多いんですよ。
特に紫色のトルコキキョウは、気品と哀悼の意を両立させてくれるため、祭壇に華やかさと落ち着きを添えてくれます。
八重咲きのものはボリュームもあり、現代的な洋風の祭壇にも非常によく合いますね。

追悼に適した花のまとめ
| 花の名前 | 主な花言葉 | ニュアンス・役割 |
|---|---|---|
| ポピー(赤) | 永遠の眠り・安息 | 静かな眠りを祈る象徴的な花 |
| 白菊 | 高潔・ご冥福を祈る | 日本の葬儀・法要における最優先の選択 |
| 紫ヒヤシンス | 悲哀・悲しみ | 深い後悔や消えない愛を伝える手向け |
| 白カーネーション | 亡き母を偲ぶ | 母親への深い尊敬と変わらぬ愛の証 |
| トルコキキョウ | 希望・清々しい美しさ | 故人の門出を祝い、遺族の心を癒やす |
花言葉が安らかに眠れの意味を持つ怖い植物とマナー
お花の中には、「眠り」や「別れ」という言葉が転じて、少し怖い意味を持ってしまうものもあります。
ここからは、創作活動などで役立つダークな花言葉や、現実の贈答で絶対に避けるべきマナーについてお話ししますね。
マナーを知ることは、相手を思いやる第一歩ですよ。
呪いや復讐を意味するクロユリと怖い伝説
安らかに眠れ、という言葉の対極にあるような情念を感じさせるのがクロユリです。
花言葉は「呪い」「復讐」、そして意外にも「恋」「愛」など。
この「呪い」のイメージは、戦国時代の武将・佐々成政にまつわる伝説から来ています。
成政の愛妾・早百合が密通の疑いで殺害される際、「立山に黒百合が咲く時、佐々家は滅びる」という呪いの言葉を残したというお話が有名なんです。
実際、その後に成政は没落したため、クロユリは「死に至る呪い」の象徴として知られるようになりました。
見た目も黒紫色でミステリアスなため、アニメや漫画で「不吉な前兆」や「怨念」を演出する際にはこれ以上ないモチーフになります。
でも、現実のお悔やみの場では絶対に選んではいけませんよ。ちょっとゾッとするような二面性が、創作の世界では魅力的なんですけどね。
あなたの死を望むスノードロップの裏の意味
早春に雪を割って咲く可憐なスノードロップ。
一般的には「希望」や「慰め」を意味するお花ですが、実は「あなたの死を望みます」という恐ろしい裏の花言葉が潜んでいます。
ここ、ギャップがすごいですよね。
これはかつてのイギリスの農村部で、スノードロップを家に持ち込むと身内に死者が出るという不吉な迷信があったことに由来します。
白い花びらが「死者の纏う白装束」に見えたから、という説も。恋人にこの花を贈ることは、暗に「別れ」や「死」を突きつけることになるとも言われてきました。
贈り物にする際は、相手が花言葉に詳しい人だと誤解を招く可能性があるので、慎重になったほうがいいかも。
創作で使う分には、純潔そうな見た目とのギャップが効いていて面白いですよ。
彼岸花のアニメ演出と現世へのあきらめ
近年、アニメ『鬼滅の刃』や『リコリス・リコイル』などの影響で、検索ボリュームが急増しているのが彼岸花(リコリス)です。
花言葉には「情熱」のほかに、「あきらめ」「悲しい思い出」「再会」などがあります。
ここでの「あきらめ」とは、決して後ろ向きな断念ではなく、仏教用語の「諦観(真理を見極め、執着を捨てる)」に近いニュアンスなんです。
お墓の周辺によく咲いているのは、かつての土葬時代、球根にある毒でモグラやネズミから遺体を守るためでした。
そうした背景から「死の花」というイメージが定着しましたが、アニメ演出では「現世と幽世の境界」や「キャラクターの壮絶な旅立ち」を象徴する美しいアイテムとして描かれています。
視覚的な美しさと毒性の危うさが、死というテーマをドラマチックに彩ってくれるんですよね。

贈り物のタブーとなる毒や棘がある花の注意点
良かれと思って選んだお花が、遺族の心を傷つけてしまっては大変です。
特に四十九日までの供花には、避けるべき「タブー」がいくつか存在します。
以下のポイントは必ずチェックしておきましょう。
供花で避けるべき花とその理由
- 棘のある花(バラ、アザミなど):仏教において「殺生」は固く禁じられています。棘は痛みを連想させ、不殺生の教えに反するとされるためタブーです。
- 毒のある花(スズラン、トリカブト、彼岸花):毒を持つ花を仏前に供えることは「仏様に毒を盛る」ことと同じと考えられ、非常に不敬とされます。
- 首から落ちる花(ツバキ、サザンカ):花びらが散るのではなく、花首が丸ごと落ちる姿が「斬首」を連想させるため、縁起が悪いと嫌われます。
- 派手な色の花(真っ赤、濃いピンク):四十九日までは白を基調にするのが基本。派手な色は血や興奮を連想させるため、慎むのがマナーです。

虹の橋へ贈るペットへの感謝を込めた花選び
大切な家族であるワンちゃんや猫ちゃんが亡くなったとき、私たちが願うのは「天国で安らかに眠ってね」ということですよね。
そんな時に支えになるのが「虹の橋」という物語です。
亡くなったペットたちは、天国の手前にある虹の橋のたもとで、病気も怪我も治って元気に走り回りながら、大好きな飼い主さんが来るのをずっと待っている、という温かいお話です。
ペット供養の場合、人間のような厳しい宗教的制約は少ないことが多いです。
そのため、白一色にこだわる必要はありません。
むしろ、「虹の橋」をイメージしたパステルカラーの7色ミックスや、あの子のイメージに合った明るい色を選んであげるのが今の主流です。
ヒマワリ(あなただけを見つめる)やスイートピー(門出)などを添えて、「また会おうね」という気持ちを伝えてあげてくださいね。

ペット供花に人気の花リスト
- ガーベラ:「希望」「常に前進」。明るい表情が寂しさを癒やしてくれます。
- かすみ草:「清らかな心」「感謝」。どのお花とも相性が良く、優しさを演出します。
- フリージア:「あどけなさ」「純潔」。あの子のような可愛らしい香りが広がります。
花言葉で安らかに眠れと祈るための大切な心得

ここまで、たくさんの花言葉やマナーを見てきましたが、いかがでしたか。
いろいろとルールがあって難しく感じるかもしれませんが、一番大切なのは「故人を想い、安らかな眠りを祈る気持ち」そのものです。
基本のマナーは相手への最低限の礼儀として守りつつも、その人が生前愛していたお花を添えることは、何よりの供養になりますよ。
もし、どうしても自分だけで判断するのが不安なときは、プロの力を借りるのが一番です。
葬儀を執り行っている葬儀社や、菩提寺の住職さん、もしくはお悔やみ用のお花に詳しいお花屋さんに相談してみてください。
地域や家風による細かな違いも教えてくれるはずです。
一人で悩まずに、専門家の知恵を借りて、納得のいく形でお見送りをしてあげてくださいね。
私の経験上、真心を込めて選んだお花は、必ず遺族の心にも届きます。
この記事が、あなたの優しい祈りを形にするためのヒントになれば嬉しいです。
最後のお別れが、穏やかで温かい時間になりますように。

補足情報
葬儀や法要の習慣は、宗派や地域によって大きく異なる場合があります。例えば、近年では「故人の好きだったバラを供えたい」という希望に対し、棘をすべて取り除いた状態で受け入れるケースも増えています。迷った際は、事前に葬儀会場へ持ち込みや配送の可否を確認することをおすすめします。
※この記事に記載されている花言葉の解釈やマナーは、一般的な通説に基づくものです。個別の事情や最新の正確な情報は、各自治体や公的な葬祭関連団体等の案内をご確認ください(出典:日本葬祭アカデミー教本)。最終的な判断は、各専門家にご相談の上、自己責任にてお願いいたします。

